弊社のほうれん草の栽培方法を紹介させていただきます。
堆肥を散布し、土の中に含まれる生育に有効な微生物を増やします。また、土の通気性を高める効果もあるため、水や空気の通り道を作ってくれるので、土づくりの基本として重要な作業となります。
水捌けの良い畑を作ります。作土層を、リフレッシュします。
弊社で使用しているほうれん草の肥料は、有機肥料5割・科学肥料5割になります。何故この割合の肥料が良いかと説明すると、即効性は低く持続性が高い有機肥料と、即効性は高いが持続性はない化学肥料のバランスが大事だと気付いたからです。ほうれん草の生育の特徴として、バカ正直・ド真面目な性格なので、地中の肥料が大好きで、どんどん肥料を吸って成長します。このように、どんどん肥料を吸って成長してしまうからこそ、ちょうど良く栄養を吸ってもらう配合を何度も何度も研究した結果、このバランスになりました。
☆ ほうれん草に使用している肥料は、このような肥料を使用しています。
JA スーパー
コープ不眠886
JA くみあい
粒状草木加里
ときわ化研
はいゆーき
粒状苦土石灰
肥料成分が一か所に固まらないように、丁寧に耕していきます。この作業のトラクターのスピードが一番遅いので、集中して事故のないようにしてきます。
農業におけるマルチとは「根を覆う」という意味で使われます。何故、ほうれん草を育てる時にマルチを使用するかと言うと、マルチを使用する事で多くの栽培メリットが考えられます。下記にメリットを紹介しますので、ぜひ、ご一読ください。
畝にマルチをすることで水分の蒸発を抑えることができます。この事により水やりの手間をかなり省くことができます。
マルチをすることで、雨が降った後の泥はねを予防することができます。この事により、ほうれん草は病気になりにくい環境を作ることができます。
マルチの色を使い分けることで光の反射や吸収を生かして、地温を調整することが可能です。
「雨降って地固まる」の言葉にもたとえられるように、雨が始終叩きつけられる環境では地面が固まりやすくなります。雨の影響で完全に地面が固くなってしまいますが、何もしない状況よりもマルチをかけることで柔らかい土の状態を保つことができます。
既に紹介させていただきました通り、ほうれん草の品種は、かなり多くの数があります。この種の中から、最適な種を選び、播種(種蒔き)していかなければいけません。弊社では、4社の種苗会社(種屋さん)よりアドバイスをいただきながら、慎重に種の選定を行っています。過去の実績も踏まえ、どのような種が良いのか? この地域で一番購入されている種は何になるのか? 新しいチャレンジの種になるのか? などなど、様々な要因から選んでいます。
野菜の状態を確認し、次の仕事を検討します。
順調に生育しているのか?
病害虫の被害はないか?
昨日の大雨の影響はないのか?
嵐の前に収穫するべきか?それとも、もう少し待つか?
など、、、どの作業が必要か、直接野菜に聞いてみるのが大切な仕事の一つです。
大地の宝物に育ちました。無事収穫です。
皆様のお手元に届くまで、もう少しです!!
商品の選定、選別を行います。商品になる部分、商品にならない部分を見極め、手作業にて丁寧に取り扱います。
収穫の際に、根の部分についた土。雨、風なので、付着してしまった汚れ等を、水洗いして洗浄していきます。
洗浄後に、脱水機にて余分な水分を除去します。袋詰めをした際に、袋内が、水浸しにならないようにするための重要な作業工程の1つとなります。
指定量に計量し、袋詰めを行います。これで、お客様の元へ届ける準備が整いました。
皆さんの口福(こうふく)を想像し、商品の出荷となります。無事、皆様のお手元に届きますように、願いを込めて。
このように、ほうれん草の栽培方法は、上記に記載させていただきましたが、やはり一番大事なのは、食べていただく方(お客様)が笑顔・口福(こうふく)にならなければ意味がありません。ほうれん草は、苦み・えぐみがある食材と認識している方が世間では多いようなのですが、この食感が苦手というのも多いのではないでしょうか? たしかに、私も、農家になる前は、このほうれん草の苦み・えぐみが嫌いだったため、あまり食べない野菜でしたが、本物のほうれん草農家が作るほうれん草を食べて考えてが変わりました。苦み・えぐみは、栽培方法の中で、肥料に含まれる窒素の過剰が1つの要因です。だからこそ、有機肥料と、化学肥料のバランスが大事であり、このバランスを整える事で、苦み・えぐみの調整が可能だとわかりました。江戸時代より7代続く、葉物野菜農家として真剣に作っていますので、ぜひ食していただき、苦み・えぐみが少ないと実感していただければ幸いです。わかりやすい言い方になりますが、子供が食べて、『苦い!!』と言わないほうれん草を私は作っています。